家族の中の約一名が、などとけなしていたけれど、その家族がすっかり元気が無く、全く笑顔が見られない。
脳梗塞の後遺症ではないかとわたしが勝手に思い込んでいる。
意欲が無く食欲も落ちて可哀想で見ていられない。動きもしないで良くあんなに食べられるもんだ、なんて陰口を言い合っていたが、こうなると自分で冷蔵庫の中のものを物色しに、台所に来ていたころのことが思い出される。
病院に連れて行こうにも本人が、どこも悪いところは無いと言い張り、絶対に誰の云うことも聞かないので行くに行けないでいる。
周りの者は気を揉むばかりである。
飲んでいる薬の管理を、私がしなくてはいけないと思ったが、あまりの薬の量でなにがなんだか分からず、かかりつけ医の所に聞きに行った。
ところが、案外飲むのは間違わずに飲んでいるようである。それで少し気は楽になったが、やはりずっしりと気持ちは重い。
もう!なんちゅう人や!とけなしていたときの方が結局は幸せだったのか。