日記

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老々快娯

 病院で順番を待っていたときのことである。
隣に80か90かと云うぐらいのお歳の二人連れが座っておられた。聞くともなしに二人の会話の声が耳に入ってくる。

 なんと仲の良いご夫婦だろうと思っていたが、話し方の雰囲気が、お友達かしらと思える節もある。
夫婦であれだけお互いを思い合っては話さないが、などと勝手に勘ぐっていた。
 そのうち何か沢山書き付けた紙を出してきたので、それは何?と、おじいさんが興味を持って聞いてきた。おばあさんが、「先生が言ったことは三日経ったら忘れるから」とはにかみながらそれを見せた。「これ、おばあさんが書いたんか?綺麗な字やなあ」。そうでしょ、これ上げる。ありがとう。 聞いていて羨ましい。

 やっと診察室へ呼ばれた。どうやら女性は男性に付き添って来ているようだ。立ち上がると、「ふらふらするから」といいながら、おじいさんの手を取って入っていった。

 診察室から出てきた二人は、大丈夫か?、私は大丈夫よ、と仲良く手をつないで廊下を去って行った。

 夫婦の場合は老々介護と言われるが、あのような二人を見ていると、何だか病院に来るのも楽しそうである。

 二人はご夫婦かお友達か分からないが、夫婦であれば、凄く幸せな人生なのだ。まさに、老々快娯である。
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by mariasizu | 2013-09-04 22:00